(2009年04月01日)

<注1>「とどろき」(平成19年12月発行)
新科目「日本語」について校長先生(中越孝秋さん)にインタビュー

寺小屋のような環境ができた

─ 今年度から始まった教科・日本語について、等々力小学校では独自のカリキュラムがありますか?

校長先生 日本語の授業は、日本で唯一、世田谷区だけで行われているものです。今年から導入されたばかりなので、世田谷区教育委員会の指導の下、授業を行っています。小学校から中学校の9年間のカリキュラムになっていますが、特別な教材を使ったり、独自の授業内容を行う段階ではありません。

先生方は、指導書にのっとって、授業をしていますが、経験や情報が少なく戸惑う場合もあるようです。その点、子どもたちの方がしなやかですね。教科書も2、3回読めば覚えてしまう。すばらしいことです。

─ 日本語の授業を受けることで表現力・コミュニケーション能力が育まれるとありますが、どのように理解すればよいのでしょう。

校長先生 小・中学校の9年間で、日本語の授業を受けることでどのように変わるかを楽しみにしています。意味が分からない古典や漢文、論語などに小学校時から触れておけば、その後の授業で出合った時、抵抗なく入っていけます。

それが狙いです。つまり知ることから使えるものになっていく。語彙が多ければ多いほど、深く考えることができます。その土台作りをしていると感じています。

─ 実際、4月からなにか変化はありましたか。また、行事として日本語に関係したことをしていますか。

校長先生 廊下を歩くと、教室のいたるところで百人一首や論語を言っている声が聞こえ、昔の寺小屋のような環境ができ、うれしく思っています。

今年は6年生が古典芸能鑑賞会として狂言を観に行きました。また授業参観初日に生け花をして、校内中の生け花を保護者の方々に見ていただきました。お金はかかりましたが、大変好評だったので、できれば今後も続けていきたいと考えています。

─ 最後に、家庭でできることはありますか。

校長先生 一緒に出かけて季節を感じたり、世田谷区の伝統文化に触れさせてほしい。例えば、ボロ市や等々力渓谷の遺跡など、地域の歴史や文化を知ることは日本語の基礎となります。

世田谷区としては全国に日本語授業を発展させたい。英語もいいですが、生活の基礎の日本語が大切です。日本語は、子どもたちにとって大人になってからも財産です。