(2009年04月01日)

『日本語』は楽しい

─ 『日本語』教科書には、1、2年生用のものにも漢詩が5首入っているという、これまでに例のない画期的な教科書でした。児童の反応はどうでしたか。

若井田 児童は大変喜んでくれています。とくに低学年ほど、抵抗なく吸収していく感じです。高学年になると、内容も少し長い漢詩がでてくるので負担が重くなるのか、低学年ほどではありませんが、それでも全体として見ると、上々です。

ある小学校で、昨年度子供たちに無記名でアンケートを実施しました。「教科日本語は楽しいか」という設問に、6月末の時点で一年生は93%が好きだ、楽しい、と答え、それがだんだん上がってきて、2月末学年の終り頃には殆ど100%が「日本語」は好きだ、と回答しています。2年生も6月は75%、最後は90%、全校でみても、75%が最後は100%近くになっています。

─ 国語が苦手らしい麻生首相に、聞かせたいアンケート結果ですね。(笑)それにしても、子供たちの柔軟性はすごい。

若井田 先生方も子供たちが喜ぶと、自信をもって教えるようになります。そういうありがたい結果がでています。

─ 授業はよく参観されますか。

若井田 ときどき見に行きます。子供たちにはこういう教科書は新鮮なんでしょうね。この間、たまたま漢詩の授業でしたが、白文を黒板に示しながら先生が音読する、子供たちも何回か音読する。どんな詩かを、文字の一つ一つからだいたいの季節や情景を想像させます。

大まかに意味を説明したあと、先生のいい工夫があったのですが、漢字を一字ずつ切り抜いて磁石に貼りつけてバラバラにしたものを、正しい語順に並べ直させるのです。児童は争ってハイ、ハイ、ハイと手をあげ、一句ずつ正しく並べていくんです。

すごく積極的でした。みごとなものでした。一人一人音読するときも、ぼくは覚えたから、本を見ないで読む、という子供も何人もいました。子供たちの吸収力はすごいものですね。

─ 声を出して読む、リズム感のある詩を声を出して読むのは、子供たちにとって気持ちがいいんでしょうね。

若井田 そうだと思います。今の授業では音読が少ない。しかも現代文が多い中で、リズム感のあるものを音読するのは、子供に合っているんでしょうね。気持ちいいんでしょう。

アンケートをした小学校は、学校全体で日本語についての校内研修をして、指導法を工夫したり、私も招かれてその研修に行ったこともあります。熱心な学校です。

このほかにも、世田谷区立小学校教育研究会という任意の団体を先生方がつくっていて、算数、国語、音楽、道徳…といろいろ分かれていますが、新たにこの中に、「日本語」というグループもできて、自主的に研究発表の場ももっています。先生方も前向きにやっています。