(2006年04月01日)

座談会『漢和辞典あれこれ』
浅岡、窪寺、石川、中山、大地

辞典は多いほどよい

─ 漢和辞典はどんなものを使えばいいのか、作詩する上で、使い勝手のいいのはどれか、初級から中級に進むときの辞典、参考書など、どんなものがあるのでしょうか。

石川 辞書は多ければ多いほど、役に立ちます。だからお金の余裕があれば、諸橋大漢和辞典のようなものを持ったらよいですね。ただ、あれは値段が高いですからね。必要最低限の辞書は、韻がついていて、できれば言葉の用例がついているもの、この言葉はどういうものに出ているか、言葉の由来がでていると、使うときに安心です。和語か和語でないかが分かるような、そういう漢和辞典が望ましいですね。角川書店の漢和中辞典などでしょうか。

窪寺 石川先生が作られた福武書店の漢和中辞典などがいいでしょうね。

石川 あれにはポピュラーな詩を70篇余り入れています。それは役に立つかもしれません。とにかく、辞書はたくさん持つ方がいいですが、1冊なら中辞典以上、あまり小さい辞書は語数も少ないし、韻もついていないこともあって、それでは役に立ちません。

浅岡 大漢和辞典の4冊版があって、これには使用例もかなり出ています。4巻本で値段は5万円位です。大漢和のフルセットは22万円位します。古本屋に行くと、たまに初期に出たもので、56万円で出ていることもあります。

中山 私は大漢和を編集した方が中心になって作った「大漢語林」を使っています。出典が書いてある用例はありませんが、一冊本で1万か2万円位、中々使い良いものです。

浅岡 持って歩くには「漢語林」、前は新修漢和辞典といったかな、小さいけれど、中国語の発音も入っているし、韻も出ている。使用例もわずかですが入っています。判が小さいので、字が小さいのがね。今はもう少し大きい版のも出ているようです。

石川 昔、古本屋にときどき出ていましたが、熟語の下引きというのがあった。山なら山という字が下につく熟語が、ズラーッと並んでいる。これは詩をつくるには役に立つ。

窪寺 私が使っているのは、私の先生の金子清超先生から勧められたものです。今は出ていないかなあ、富山房から出ていた詳解漢和辞典です。下字が並んでいて、便利なんですよ。

石川 あ、私が言ったのはそれです。

大地 まだ市販されていないですけれど、服部承風先生が漢詩を作るための二字熟語と三字熟語をあつめた、非常によい辞典があります。うちの学生はそれを結構使っていて、便利ですよ。