(2009年08月15日)

横浜から九州まで歩く

漢詩紀行「先生あるいて来ました」を出版
横山 精真

 吟詠活動の傍ら、漢詩を河井謙(酔荻)先生に学び、この度朝日新聞出版、図書印刷のご協力を得て、漢詩紀行を上梓致しました。

 平成12年、私は思う処あって歩き旅を試みました。自宅の横浜から、社会人になって有難いご縁を得た恩師が住まわれる九州まで、延べ一年半、45日を費やし1300キロ余を歩き次ぎました。

 その旅を漢詩に綴りました。これを私供の詩吟の会報に未だ連載しておりますが、この度会員の励ましもあって改めて一冊の本に纏めたものです。

 詩作を学んでいる身で出版まで進めて良いものかと随分逡巡しましたが、河井先生が快くお勧め下さり、出来上がって大変喜んで頂けたのは私にとって幸いでした。

 改めて一年がかりの作業となりましたが、上梓する事の大変さは身をもって知りました。

 公に発表するとなると神経の使い方が違いました。推敲を何回重ねたか解りません。

 そして漢詩に近づき難く思う人にも親しみ易くすることに腐心しました。これには漢詩には語釈、通釈を添え、道中を文章で綴り、写真も適当に挿入し、又、旅の一区切り毎に簡単な地図で行程を示して話を進めました。

 歩き旅はロマンを追うようであり、漢詩の詩材を求めるようでもありました。

  欲發有作
今朝雲蔽暁光微 今朝雲は蔽[おお]い暁光微[かす]かなり
宿願是存無変機 宿願是[これ][あ]り機を変ずる無し
臺上西臨東海道 台上西に臨めば東海道
慇懃只纏遠征衣 慇懃[いんぎん][ただ][まと]う遠征の衣