(2003年10月01日)

〈愛知県〉

今、もっとも欲しい「作詩学習指導要領」
服部 承風

 全国各地の文化センターや生涯学習の教室では漢詩入門講座を開設しているところが多い。

 現在の漢詩実作者たちは、必ずしも漢詩結社に属さず、そのような施設に通って作り方を学んだ人や学びつつある人が多数を占めよう。

 噛っても消化することのできない生半可な習得者が漸増するだけの、空しい現象が生じているのではないか。

 国民文化祭の漢詩大会に投じられる1000首あまりの詩稿を、毎回一読しての率直な感想である。

 自作の書き下し文が正しく書けていない。生硬な用語が目立つ。措辞が不穏であるばかりでなく、造句の乱れが続出する。

 指導に当る人々は、一体どんな教え方をしているのだろう。受講者たちはどんな学び方を教わっているのだろうか。指導の効果と学習の成果を挙げる方法が確立されていないということだ。

 今、熱心な指導に当っている者たちが、たぶん喉から手が出るほど欲しがっているのは、ただ一冊の「作詩学習指導要領」ではなかろうか。