(2005年04月01日)

〈佐賀県〉

最優秀作は石碑に刻す
「ふるさと漢詩コンテスト」
岡村 繁

 多久の地は、佐賀市の西北西20キロに位置する山間の小邑であって、かつて江戸時代には、その邑主の多久氏も、わずか1万石の鍋島藩家老に過ぎなかった。

 しかし多久氏は、もともと九州に雄名を馳せた竜造寺氏の末孫であって、第4代邑主の茂文(1669−1711)以来、日本三大孔子廟の一つ、多久聖廟を中心として、歴代すこぶる教学に熱心であり、石井鶴山・草場佩川をはじめ幾多の偉材俊秀を輩出してきた。

 多久市・多久市教育委員会・財団法人「孔子の里」が主催する「全国ふるさと漢詩コンテスト」は、平成10年以来、現市長の横尾俊彦氏による「儒学と文化の里づくり」の唱導の下、この地の伝統的な儒学・文化の復興と発展を祈念して創設された。爾後、回を重ねること昨秋をもって7回を数え、その応募者も毎年増加の一途をたどって、最近の応募状況は、北海道から鹿児島県まで32都道府県にわたり、20歳から91歳に及び、男性240人・女性67人。さらには中国・台湾にまでも広がっている。そして毎年の最優秀作品は石碑に刻して永久に顕彰保存される。

 思うに、この漢詩コンテストがこのように盛況発展をつづけている所以は、一にかかって審査員の石川忠久氏の並並ならぬ熱意と才学、横尾市長をはじめ多久市当局の卓見と献身的努力による。もって深甚なる敬意を表する。