(2003年07月01日)

賀石川君成婚

石川 濯堂

   賀石川君成婚    賀石川君成婚  那智惇齋 
華燭燦兮輝洞房 華燭燦として洞房に輝き
和風滿屋藹洋洋 和風屋に滿ち 藹 洋々
慶他宴汝如兄弟 慶する他の宴の汝 兄弟の如きと
琴瑟克諧昌久長 琴瑟克[よ]く諧[かの]うて昌久長し

 昭和18年に結婚した折、那智先生が連落ちの大きさの画仙紙に書き表装して贈って下さった詩である。先生は大きい字は滅多に書かれなかったが、これは草書まじりの行書で品があり、しっかりと且つ真面目に書かれていて、先生のお人柄が表れている。結婚して60年、此れを更めて見ると、偕老の二人が克く諧ったかどうか、当時から今日まで幾多の思いが去来する。

(文責 窪寺啓)

〔注〕那智惇齋先生(明治6年−昭和44年)二松学舎大学名誉学長