(2004年01月01日)

漢詩の楽しさと奥深さを多くのみなさんに

全日本漢詩連盟会長  石川 忠久

漢詩は本当に面白い!

 みなさんは漢詩に対してどんなイメージをお持ちですか。一般的には「近づきがたい!」「頭が痛くなる!」「わけがわからん!」等々、マイナス的イメージをお持ちの方が多いのではありませんか。

 ところが、少年易老學難成(少年老い易く學成り難し)傳 朱熹−朱子(1130〜1200)国破山河在(国破れて山河あり)杜甫(712〜770)春眠不覚暁(春眠暁を覚えず)孟浩然(689〜740)霜葉紅於二月花(霜葉は二月の花よりも紅なり)杜牧(803〜853)

 等々の中国の詩の一節には、そんなイメージは持たないでしょう。

 それどころか、ある状況を形容するときにこれらの中国の詩の一節が用いられていて『言い得て妙!』と思わず膝をたたいたという経験はありませんか。人々によって繰り返し使われ、長い時間をかけて成熟してきた故事成語(馬耳東風、暗中模索、一笑千金、佳人薄命、東奔西走、などなど)や詩の一節には、説明しなくても多くの人々に伝わる多くの情報が盛り込まれており、私たちは日常的にそれらのことばの恩恵を受けています。

 そこで私たちは、漢詩の間違ったイメージを少しでも取り払い、より多くのみなさんに漢詩の世界の奥深さ、面白さを知っていただけたらと考え、ホームページを開設することといたしました。

 漢詩のネットワークを拡げよう

 全日本漢詩連盟設立以降、連盟の会員も増加しつつあり、全国にこんなに愛好のみなさんがいらっしゃったのかと改めて感銘を受けております。海外を含めて多くの方々から励ましと期待のお便りをいただいている一方、「漢詩はまだマイナーな趣味、愛好者が周囲にいない」「高齢化して漢詩の会のメンバーが年々減少している」等の声も聞こえてきます。

 今回のホームページ開設の大きな目的の一つは、時間と場所を越えて漢詩愛好のみなさんを結びつけていくこと。そして、そのネットワークの輪を拡げ、お互いに情報を交換し合い、新しい発見や刺激を通じて、さらに漢詩の魅力を発掘していっていただきたいと考えています。

 漢詩は、形の上では中国のものですが、1200年以上にわたって日本に根づき、日本の重要な文化遺産でもあります。その文化遺産を次代につないでいく意味でもネットワークづくりは大切なものと考えています。声をかけあい、みんなでネットワークを拡げ、漢詩の楽しさを伝えていきましょう。