(2009年04月01日)

刈谷市の漢詩講座10周年

全漢詩連会長  石川 忠久 

 1月31日(土)、小雨の中、白石(漢字文化振興会)、飯田(斯文会)両君と共に新幹線にて名古屋、在来線に乗り換えて刈谷へ。 

 一時半より、刈谷市図書館を会場に、通信制高校生の漢詩作品発表会。この会は県立高校の通信制を担当している鈴木淳次教諭の指導による。

 鈴木氏は漢字文化振興会の東海地区評議員をしていただいており、その活動の一環として今日の会を催したのである。生徒といっても主に老年、中年のおじさん、おばさん(の方が多い)14名。

 鈴木氏の指導よろしきを得て、それぞれが立派な作品を披露。スクリーンに写し出された自作の詩を解説する。

 そのうちの一首を紹介しよう。

    秋望  T.T女
秋日郊村野樹黄 秋日郊村野樹黄ばみ
雨余天地桂花香 雨余の天地桂花香し
虫声寂寂叢辺響 虫声寂々叢辺に響き
風渡稲雲農事忙 風は稲雲を渡って農事忙し

 用語も適当、よくこなれている。作者の感想に「漢詩とは初めての出会いで、叙景や感情が心地よい…、テレビの漢詩の時間が楽しみ」とある。

 二時半より四時まで、私の「漢詩の楽しみ」と題する講演。李白、杜甫、杜牧と日本の石川丈山、菅茶山、広瀬淡窓などの名詩を題材にして話し、質疑応答。以上が第一部。

 第二部は名古屋へ戻り、名鉄グランドホテルにて、鈴木氏が主催するインターネットの漢詩講座開設十周年を祝う会に出席する。

 この会も14名。面白いのは、それぞれがサラリーマン・金太郎とか風雷山人というハンドル・ネームで参加して、お互いが顔を合わせるのは初めて、という。松山、福岡、東京、石川など遠方からも集まり、中華料理を食べながら和気藹々、各おの自己紹介。

 金太郎氏は市役所の職員とか。なお、サイトのアクセス数は35万人を突破したという。

 鈴木さんの地道なご努力により、このような成果が上っていることに、あらためて敬服した。

   涵梅舫(店名)清集  岳堂散人
参州佳会興無涯 参州の佳会 興涯[かぎり]無し
雅趣満堂才俊多 雅趣満堂才俊多し
此有能文武城宰 此に能文武城の宰有り
宜哉煥煥奏弦歌 [むべ]なる哉 煥々として弦歌を奏すること