(2004年07月01日)

杭州の詩社との交流

全日本漢詩連盟会長  石川 忠久

 4月27日(火)、このほど開通した直行便で、成田から杭州へ飛んだ。翌28日(水)、浙江大学において「日本の漢詩」について講演し、そのあと、地元の杭州の詩社との交流会に臨んだ。

 会長は50代の女性、前会長の九十翁は顧問ということで参加、総勢10数名であった。互いの詩を披露しあい、半切に書きそれぞれ揮毫した。私も、前日に西湖の遊覧をして作った詩を一首書いた。

     楊公堤     岳堂
浚泥穿路水疏通 泥を浚え路を穿ち水疏通す
開拓湖西光景雄 湖西を開拓して光景雄なり
須記三朝三太守 須らく記すべし三朝の三太守
蘇翁白傅又楊公 蘇翁白傅[ふ]又楊公

 今度西湖へ行って驚いたのは、湖の西の方の人家を取り払い、泥を掘って湖を拡げたことである。湖西の路はそのまま堤になって、「楊公堤」と名づけられた。

 楊公とは、明代に杭州太守となった楊孟瑛[ようもうえい]のことで、この度の拡張は明代の旧に復したのであった。なお、詩の後半は、西湖の景観に功績のある唐の白楽天(太子少傅になったので白傅ともいう)、宋の蘇東坡と、明の楊孟瑛の三人の長官を忘れてはいけない、の意。

 杭州詩社の方々からも、歓迎の詩を頂いたので、その中から一、二紹介しよう。

    漢詩交流会有感     徐寿漢
先生来講学 先生来りて講学し
造詣漢詩深 漢詩に造詣深し
文化淵源久 文化の淵源久しく
交流?素心 交流素心に?[かな]

 「漢詩」は、日本人が中国の古典詩(日本人の作も含む)を指して言う言葉で、中国では普通「古詩」という。漢詩といえば漢代の詩の意になるが、ここでは日本流に言ったもの。

 なお、頂いた原文は横書きで、しかも中国の略字を用いているので(講は〓、漢は〓)と書く、どうも違和感がある。

   中日漢詩交流会     胡勤文
一衣帯水倍相親 一衣帯水倍[ます]ます相い親しむ
中日交流世代頻 中日交流世代に頻りなり
雨過天晴花更艶 雨過ぎ天晴れ花更に艶
詩詞研討万年春 詩詞研討万年の春