(2005年01月01日)

高校生の漢詩に期待する

全日本漢詩連盟会長  石川 忠久

 本会の発足以来、会員数も次第に増え(平成16年10月現在、1594名)“漢詩の輪”が全国的に広がってきたことは、まことにご同慶に堪えない。16年夏の茨城県連盟の設立に続き、新年度にはいくつかの組織が旗揚げも期待される。

 この道が廃[すた]れることなく、生々発展していくためには、なんといっても、若い世代を取りこまなければならない。私が専務理事をしている「漢字文化振興会」(会長三重野康氏)では、平成8年から一般対象の漢字文化講演を催してきたが、この考えに基づき、直接高校生に話しかけようという試みを始めた。

 すでに15年度2校、16年度3校、「漢詩の面白味」「勉学の詩」などの題で話をした。どこでも相当の反響があった。

 折から、文部科学省の事業の一つとして、「その道の達人」を全国の中学・高校などに派遣して授業をしてもらおう、ということが始まった。私、石川は「漢詩の達人」に登録され、早速、11月に浜松の中学校(3年生36人・2時間)、12月に宇都宮の女子高(12年生600人、1時間)の2校へ赴いて授業をした。相手の状況に応じて、やり方は同じではないが、生徒の感想文などを見るに、いずれも熱心に聞いてくれた。

 「漢詩はむずかしいと思っていたが、面白かった」などと言われると、お世辞にしろ、嬉しい限りである。

 この試みはまだ続くようなので、漢字文化振興会の方とも歩調を合わせて、進めていきたいと思う。

 この中から何人がこの道に関心を持ってくれるか。種蒔きをしないことには芽は出ぬ理だから、根気よくやるしかない。

 ところで、行った先の一つ、同志社女子校では、先生の指導よろしきを得て、クラス全員が漢詩を作っていた。細かいところはともかく、形の中で伸びのびと表現している。うまく導けば、今の高校生でも十分漢詩をこなし得る、ということが確かめられたわけだ。

 行くゆくは、「全国高校生漢詩コンクール」も夢ではない。呵々。