加島聖渓さんの詩吟、
金中さんの中国語の朗誦は圧巻

〈第2回総会報告その2〉
写真・報告=岡崎満義

 窪寺啓常務理事の活動報告は、まず「全漢詩連会報」が予定通り、3カ月に1号発行でき、ホームページも立ち上げることができたことによって、孤立しがちな全国各地の漢詩グループが、全体的な情報を共有できたことが大きい」と今年度の活動を総括、次年度は「組織拡大のため、各地区の情報をこまめに本部に寄せてもらいたい。ゆくゆくは各都道府県に理事を1名ずつおく形を作りたい。6月20日には先頭を切って、茨城県が連盟支部の発会式を開催する。このような動きを押し進めたい」と述べました。


活動報告をする窪寺啓常務理事



会場風景

 「抹桑風韻」第1号の入賞者の表彰は、最優秀賞、優秀賞、佳作とつづきました。

 石川会長の講評は「今回の課題は『海』。応募作品227首はおおむね、海を真正面から詠もうとしたものだったが、これはむずかしい。切り口の問題がある。

 詠んだ海が、どこの海でもいいのではつまらない。その点、優秀賞の3作品は、そこの海でなければならない海がよくでていた。固有名詞の使い方はなかなかむずかしい。字面が全体に働いてしまうものだが、最優秀作品の『鰈州』は成功している。むずかしさを上手に克服している。今回の試みは、最初としては成功したと思う」

 最優秀賞の加藤茂さんは、「中国戦線へ4年余り行き、帰るときは釜山港から船に乗った。そのとき『鰈州』を知った。転句は文章のような表現になってしまい、力不足です」とあくまで謙虚でした。

 漢詩を始めて30年のキャリアで、漢詩は服部承風氏に習うと同時に、自分でも教えてもいるとのこと。



優秀賞の長谷川郁子さん



優秀賞の宮川光陽さん

 この上位4作品を、湯島聖堂朗詠会の加島聖渓会長が朗々と吟詠し、大喝采を拍しました。錦上花を添える、というものでした。詩吟界、書道界といいつながりができると、漢詩界ももっと面白くなる、と大いなる可能性を思わせるに十分な吟詠でした。


“共演”する金中さん(右)と加島さん



入賞者への賞状と賞品

 ついで、有吉呂城さんから「ふくおか国民文化祭漢詩大会は、昨秋、プレ大会をひらいて全国から677首も応募があった実績をふまえ、スムーズに動いている」と報告された。

 これを契機に、福岡県から80数名が全日本漢詩連盟に入会したとのこと。とすれば、毎年開かれる国民文化祭の中で、漢詩大会をあわせ行うことは大切なことになってきます。

 平成17年10月に国民文化祭は福井県で行われますが、ここでも漢詩大会が開かれると、永井光龍さんから報告がありました。

 地元となる三国町に企画委員会ができ、漢詩大会前夜祭の出し物、当日のシンポジウムなどが検討されているようです。

 平成18年の国民文化祭は山口県での開催が決まっていますが、今のところ残念ながら漢詩大会を開く素地がないようです。あと2年、何とかなりませんかねェ。

 記念講演は服部承風副会長の「作詩質的」でした。漢詩の初級を終えたあとの「さまよえる中級人」へ向けての、イメージに富んだ「一句練習」のすすめでした。この講演はいずれくわしく紹介したいと思っています。




記念講演中の服部承風副会長

 中国からの留学生、金中さんの「中国語の発音による漢詩の朗誦」4首も素敵でした。とくに加島聖渓さんと、「送元二使安西」が日本語の詩吟と中国語の朗誦で“共演”されたのは、圧巻でした。